糖尿病の方は、一般に尿のBOD濃度が高く量も多いので、浄化槽での処理が困難となる場合があります。(財団法人日本環境整備教育センター発行「浄化槽の機能診断と対策」によると、重度の糖尿病患者は、正常な人と比べ尿のBOD量が20~47倍になるとのことです。)
合併処理浄化槽は、単独処理浄化槽と比べると生活雑排水の流入により糖尿の影響が緩和されるので、送風機の能力アップや、清掃回数を増やすなどの対策で対応できることもあります。
入浴剤と同様に、適量を守って使用している限りは、浄化槽の機能に影響を及ぼすことはありませんが、芳香剤に含まれる色素によって着色され、水質検査のときなどに水質悪化と間違えられたり、香料と槽内の臭気が混じって臭気の問題を起こすこともありますので、注意してください。
市販の入浴剤を適量を守って使用している限りは、心配することはありません。ただし、多量に入れると浄化槽内の水に色が付き、水質検査のときなどに確認しにくくなりますので、注意してください。
なお、硫黄化合物の含まれている入浴剤の使用は避けてください。
トイレの洗剤として市販されているものにはおおよそ塩素系、酸性、中性の3つのタイプがあり、浄化槽向きであるものは、そのことを表示しています。しかし、洗浄剤は、使用する量によって、浄化槽内の微生物の働きを弱め、ひいては浄化槽機能の著しい低下を引き起こすことがあります。
できれば、トイレの清掃は水やぬるま湯を使い、便器の黄ばみ等を取るには、消毒用アルコールをトイレットペーパーに染みこませて拭き取るようにしましょう。なお、洗浄剤を使用する場合は、浄化槽に対応しているタイプを使用しましょう。
市販のカビ取り剤のほとんどが、次亜塩素酸ナトリウムを主成分にしていますので、大量に使えば浄化槽内で働く微生物を殺してしまいます。ですから、カビ取り剤は適正量を使用し、その後は、多めの水で洗い流してください。また、その後は1ヶ月に1度、薬用アルコールを霧吹きでタイル面に吹き付ければ、消毒とカビの発生を防ぐことができます。なお、薬用アルコールは薬局で売っています。
環境にやさしいから粉石鹸を使うという人もいれば、無リン洗剤の方が優れているから使うという人もいます。浄化槽の立場から考えれば、できるだけ中性のものを、洗剤メーカーが指示する適量を必ず守って、使ってもらいたいと思います。洗剤は、大量に入れても汚れ落ちとは無関係ですし、逆に水を汚す原因となるだけです。
なお、家庭でシーツやシャツなどに使う漂白剤は、適量を使用するかぎり大丈夫ですが、塩素系の漂白剤は避けた方がいいでしょう。
家庭用の合併処理浄化槽は、台所から出るごみをすべて処理するようにはできていません。そのため、市販の流し用のネットや使い古しのストッキングなどを再利用して排水口に被せると、小さな野菜くずまで回収できて効果的です。
廃油に混ぜて、液体のまま流しに流す方式の油処理剤は、合併処理浄化槽の中で、ふたたび油と水に分離します。
このため、結果として大量の油を流し込んだのと同じことになり、油か浄化槽内のろ床やパイプ類に付着して目詰まりをおこすなど機能低下の原因になりますので、その使用は避けてください。
なお、家庭からの廃油処分は、牛乳パックの中に、古新聞等に染みこませて入れ、可燃ごみとして出すか、油を固め
るタイプの凝固剤で固化させてから、可燃ごみとして出してください。
また、皿や鍋、フライパン等についた油も、洗う前にキッチンペーパーや新聞紙などで拭き取るようにしましょう。
浄化槽からの「音」や「振動」について、原因を特定するのは、かなり難しいことです。
過去にあった例では・・・
1 ブロワが原因
・家屋の土台などと接触している
・「音」が聞こえる部屋と接近しすぎている
2 浄化槽本体が原因
などがありました。いずれの場合も、早めに浄化槽保守点検業者(あるいは施工業者)に連絡して適正な措置をとるようにしてください。
臭気の原因として考えられるのは・・・
1 ブロワの異常による浄化槽の機能低下
2 浄化槽の清掃不足
3 排気設備の不良
4 マンホール蓋の密閉が不十分
などがあります。
これらへの対処は、専門知識がなければできないものもありますので、委託している浄化槽保守点検業者に連絡して、適正な措置をとるようにしてください。
一般的に、小型合併処理浄化槽であっても、風呂場の改造で浴槽を大きくした程度の水量の増加には対処できるよう設計されています。
しかし、同時に全自動洗濯機の排水を流すような場合には、時間をずらすなどの配慮をしてください。
また、排水口に取り付けるだけで、流量を調整する器具もありますので利用してみてください。
- 保守点検や清掃が定められた基準に従っていないとして都道府県知 事が、改善措置や使用停止を命じた場合、この命令に違反すると処罰される
- 無届か嘘の届出により浄化槽を設置すると処罰される
- 届け出た浄化槽の設置計画が不適正であると認められ出された変更命令又は廃止命令に違反すると処罰される
- 行政庁から浄化槽の保守点検や清掃等に関して報告を求められたのに報告をしなかったり嘘の報告をすると処罰される
- 行政庁の立ち入り検査を拒んだり妨げたり、質問に答えなかったり又は嘘の答えをした場合処罰される
、
- 法定検査を受検しない場合
30万円以下の罰金
30万円以下の罰金
3ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金
3ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金
6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金
浄化槽管理者に関係する違反行為とその罰則は次のとおりです。
保守点検・清掃の記録は、浄化槽管理者が3年間保存する義務があります。また、これらの記録は法定検査の際に必要なものです。これらがないと書類検査ができなくなりますので、専用の書類入れをつくって、保存するとよいでしょう。
指定検査機関から浄化槽管理者へ提出される検査結果書には、
(イ)適正 (ロ)おおむね適正 (ハ)不適正
の3段階の判定が記載されます。
このうち「不適正」の判定が記載されている場合には、検査結果書にしたがって工事業者や保守点検業者に相談し、適切な処置をしなければなりません。
すべての浄化槽は、法定検査を受けなければならないと、浄化槽法に規定されています。この検査には「使用開始検査」(7条検査)と「定期検査」(11条検査)がありますが、そのうち毎年1回行う「定期検査」は平常の保守点検・清掃が適正かどうかを判定するものですから、たとえ浄化槽保守点検業者と委託契約していても、その目的が異なりますから、指定検査機関による法定検査を受けなければなりません。
|
「浄化槽設置後の水質検査」 |
「定期検査」 |
検
査
の
時
期 |
使用開始後3ヶ月経過してから
5ヶ月以内 |
年1回 |
外
観
検
査 |
設置状況
設備の稼働状況
水の流れ方の状況
使用の状況
悪臭の発生状況
消毒の実施状況
蚊、はえ等の発生状況 |
設置状況
設備の稼働状況
水の流れ方の状況
使用の状況
悪臭の発生状況
消毒の実施状況
蚊、はえ等の発生状況 |
水
質
検
査 |
水素イオン濃度
汚泥沈殿率
溶存酸素量
透視度
塩素イオン濃度
残留塩素濃度
生物化学的酸素要求量 |
水素イオン濃度
溶存酸素量
透視度
残留塩素濃度
生物化学的酸素要求量 |
書
類
検
査 |
使用開始直前に行った保守点検の記録等を参考とし、適正に設置されているか否か等について検査を実施 |
保存されている保守点検と清掃の記録、前回検査の記録等を参考とし、保守点検及び清掃が適正に実施されているか否かについて検査を実施 |
環境省から都道府県知事・政令市(保健所を設置している市)市長宛の通知によると「浄化槽の水質に関する検査は、当該浄化槽の管理者から検査の依頼があったときに速やかに行うものとすること」とあります。鹿児島県では、各保健所駐在の検査員が伺います。つまり、この水質検査は、浄化槽管理者であるあなた自身が依頼することとなっています。
なお、検査を依頼する検査機関は、地元の知事が指定した「指定検査機関」に申し込むことになります。工事業者より申し込まれております。
詳しくは、公益財団法人鹿児島県環境検査センター、地元市町村・保健所の浄化槽担当課、または浄化槽協会へ問い合わせてください。
浄化槽法では、浄化槽管理者は「水質に関する検査」を受けなければならないことになっています。
浄化槽が適正に維持管理され、本来の浄化機能が十分に発揮されているかどうかを、この法定検査で確認するわけですから、大変重要な検査です。
これらの検査は「浄化槽法」に定められていることから、法定検査と呼びますが、浄化槽を使い始めて3ヶ月経過してから5ヶ月以内に行う「設置後等の水質検査」(7条検査)と、その後、毎年1回定期的に行う「定期検査」(11条検査)があります。
浄化槽の保守点検では、合併処理浄化槽のいろいろな装置が正しく働いているか点検し、装置や機械の調整・修理、スカムや汚泥の状況を確認し、通常実施される年1回の清掃以外に必要となる汚泥の引き抜きや清掃時期の判定、消毒剤の補充といったことを行います。当然、定期的に行うべきものですから、家庭用の小型合併処理浄化槽ではおおむね 1ヶ月に1回以上行うよう定められています。
1 下水道等による場合を除き、浄化槽で処理した後でなければ、し尿を公共用水域に放流しては
ならないこと
2 浄化槽を使用する人は「浄化槽の使用に関する準則」(下の1~8)を守らなければならない
こと
① し尿を洗い流す水の量は適正量とする
② 殺虫剤、洗剤、防臭剤、油脂類、紙おむつ、衛生用品等で浄化槽の正常な機能を妨げるも
のは流入させない
③ 単独処理浄化槽では雑排水を流入させない
④ 合併処理浄化槽では工場廃水、雨水その他の特殊な排水を流入させない
⑤ 電気設備のある浄化槽の電源を切らない
⑥ 浄化槽の上部、周辺に保守点検や清掃の邪魔になる構造物を作らない
⑦ 浄化槽の上に浄化槽の機能を妨げるような荷重をかけない
⑧ 通気口をふさがない
3 浄化槽法では、浄化槽の所有者などを「浄化槽管理者」と定め、次のような義務を課している
こと(戸建ての住宅の場合、一般には住民の方が「浄化槽管理者」になります)
① 浄化槽の保守点検と清掃を、毎年、法律で定められた回数を行い、その記録を3年間保存
しなければならない。ただし、保守点検や清掃を資格のある業者に委託することができる
② 指定検査期間の行う水質に関する検査を受けなければならない。これには、浄化槽設置後
一定期間に行う検査と毎年行う検査の2種類の検査がある
なお、これら浄化槽法の規定に違反すると処罰されることがあります。
「浄化槽法」とこれに基づく各省令等で詳細に規定されている事柄のうち、『使う側』の皆さんに知っていてほしい義務は次のようなことです。
「浄化槽法」は、昭和60年10月1日から全面施行されたため、この日を「浄化槽の日」と定め、毎年この日を中心に全国でさまざまな行事が催されています。
なお、平成13年4月1日より改正浄化槽法が施行され、浄化槽を設置する場合には、原則として合併処理浄化槽の設置が義務づけられるようになりました。
1 浄化槽の製造と販売について
2 浄化槽の設置の届出について
3 浄化槽の工事と浄化槽設備士制度について
4 浄化槽の使用開始報告について
5 浄化槽の使用について
6 浄化槽の設置後等の水質検査について
7 浄化槽の保守点検と浄化槽管理士制度について
8 浄化槽の清掃について
9 浄化槽の定期検査について
10 この法律に違反した場合の罰則について
「浄化槽法」は、「浄化槽によるし尿等の適正な処理を図り、生活環境の保全及び公衆衛生の向上に寄与すること」を目的に昭和58年に制定された法律です。
この「浄化槽法」では、おおよそ次のようなことを規定しています。
下水道と同程度の汚水処理性能を持つ合併処理浄化槽の構造は建築基準法で定められており、正しい使い方と適正な維持管理を行えば、本来の機能を十分に発揮することができます。
しかし、使い方を誤ったり、維持管理を適切に行わないと、放流水の水質が悪化したり、悪臭が発生してしまうことになり、逆に生活環境を悪くする原因となってしまいます。
検査を拒み、受検しないと、30万円以下の過料に処されます。
30万円以下の過料
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